N 様邸 私たちが子どものころ育った「土間のある家」

interview

木にこだわる建築家が提案したのは
私たちが子どものころ育った「土間のある家」でした

震災復興住宅として選んだのは建築家とのコラボ住宅でした

N 様ご夫婦の新居があるのは熊本県益城町。2016 年熊本地震でもっとも被害が大きかったエリアです。N 様 ご夫妻がそれまで暮らしていた家も基礎が大きくずれててしまったことで全壊認定を受けました。


思わぬ建て替えとなったN 様ご夫妻の新居のイメージは「木のたくさん使ってある家」が絶対条件。ほかには「和でも洋でもないインテリア」という漠然としたものだったといいます。


木の家を得意とする住宅会社を探し、ご主人の知人の紹介で出会ったのが今回依頼した村田工務店でした。

「手刻みにこだわっていて、棟梁が指名できることにはびっくりしました。私は神社仏閣が大好きなので、伝統や職人の技に惹かれましたね」と話すのはマイホーム計画の中心となった奥様。

そして村田工務店から勧められたのが、建築家と工務店がコラボして家づくりを進めるBDAC=Style でした。

建築家は無垢の木を生かしたデザインが得意な瀬野和広さんです。


「はじめは瀬野さんが有名な建築家だとは知りませんでした。瀬野さんの本を見て、手がけられた家の佇まいが私の育った家と重なったんです。付箋だらけになったその本を瀬野さんに見せ、イメージを伝えました」とN 様。


「通り土間」が内と外をつなげる場になることを願って

そこで提案されたのが玄関を入ると細長い『通り土間』が奥のキッチンまで繋がっているプラン。瀬野さんが得意とする提案のひとつです。土間が暮らし向きの中心になると同時に、内と外を繋げるコミュニティ形成の場になることを願い計画されました。ご夫婦が育った家にも土間があったことで、個性的な瀬野さんの提案にすっかり魅了されたといいます。


「素人の私たちが考えるより、プロが考えた方がきっと良いものができる。だから『和でも洋でもないデザイン』というイメージのほかは、母を介護する部屋と薪ストーブ、バーベキューのできるデッキが欲しいと要望しただけでした。


瀬野さんから提案していただいたプランは私達の想像以上でしたね。修正もほとんどなくそのまま工務店に作ってもらいました」アロマテラピストでもある奥様は、土間と一体になったリビングでアロマ教室を開くといった使い方を計画中。N 様夫妻の『土間のある家』は、これから地域のコミュニティの場として大切に育まれていくことになりそうです。


BDAC=Style 登録建築家・瀬野和広さん
土間を活用する暮らし向きを提案

N 様ご夫妻にお会いして「片付け上手な人」という印象を受けました。
建築家は形をデザインと思われがちですが、暮らし向きの提案をしています。「土間」はご夫婦の原風景であり、うまく活用していただけると考え提案しました。家づくりは人づくりであり、まちづくりでもあります。N 様ご夫妻の家が、これから家族のコミュニケーション、近隣とのコミュニケーションの場に発展していくことを期待しています。

BDAC=Style 登録工務店・有限会社村田工務店・村田英樹社長
建築家のデザインを絶対的な技術でカタチに

当社は創業以来100 年、手刻みによる家づくりにこだわり続けてきました。木を一本一本選定し、ノミやカンナを駆使して加工する手刻みは時間がかかりますが、良い家をつくるという思い、魂を刻み込むことができます。そんな当社の絶対的な施工技術と建築家のデザインが組み合わさってN 様邸は素晴らしい家となりました。今後はN 様家族の思い出をこの家にたくさん刻ん込んでいただきたいと思います。

N さま邸
熊本県益城町
夫婦+子1 人
敷地面積 180 ㎡
延床面積 98.4 ㎡
耐震等級3 、ZEH
木の家づくりにこだわりを持つ工務店に出会い、自分たちの感性にあった建築家に依頼すれば、あとはお任せにして良いと思います。
1 度目の提案でもうほとんど何も言うことはありませんでした。